永代経法要(平成28年度)
五月二十三日 午後三時
永代経逮夜勤行(内勤め:副住職と二人)
装束 住職 紅松皮色裳附 長春色五条袈裟
副住 黒衣 墨袈裟
登高座 焼香後 高座上にて
大無量寿経読誦 短念仏 回向
下高座 約四十五分の勤行でした。
(坊守撮影)
五月二十四日 十時
晨朝勤行 法名前にて観無量寿経読誦 短念仏 回向
住職装束 紅松皮色裳附 長春色五条袈裟
約二十五分のお勤めでした。
永代経法要では浄土三部経が読誦されます。浄土教のみ教え、南無阿弥陀仏のみ教えを末代にまで伝えようという願いと、その功徳を有縁無縁の一切衆生と共に分かち合おうとの思いから執り行われる法要で、真宗寺院の欠かせぬ年中行事となっています。当寺の式次第は次のようなものです。
二十四日 午後一時半
永代経法要日中
住職装束 黄菊色裳附 長春色五条袈裟 浅黄色黄大紋差貫
出仕、従上臈(上座に座る者より後門<ご本尊裏の出退口>から内陣出仕します)
下のアドレスから動画をご覧になれます
先、総礼(合掌)
次、伽陀「先請弥陀」
伽陀は梵語のガーター(gãthã)の音写で偈頌のことです。先請伽陀は、ご法事の最初によく使われているもので、善導大師が阿弥陀経を読誦する儀式作法書として著された「法事讃巻上 略請三宝」にある偈文です。
「先請弥陀入道場」
先づ弥陀(如来)を請じたてまつる 道場に入りたまへ
「不違弘願應時迎」
弘願(弥陀の誓願)に違せずして時に応じて迎へたまへ
「観音勢至塵沙衆」
観音(菩薩)・勢至(菩薩)塵沙の衆(数限りない浄土の聖者たち)
「従佛乗華来入會」
(阿弥陀)仏に従ひ華に乗じ来たりて会(法事の会座)に入りたまへ
伽陀中 登高座(住職がご本尊正面の高座に礼拝のために座ります)
次、三礼:高座上にて仏・法・僧に三礼します。
次、表白(毎年の本元寺ご門徒有縁の物故者をはじめとした諸仏のご縁で、み教えに遇えたことへの感謝と、この功徳を一切衆生と共に頂戴するために法要を勤める、という趣旨です)
次、阿弥陀経 (無量寿経、観無量寿経は前日午後と当日午前中に勤行されました)
次、短念仏 (念仏中に下高座、祖師前の首座に復座します)
次、総礼
次、正信偈 同朋奉讃式(ご門徒の御唱和の声が本堂に響きます)
次、総礼
退出、従上臈(上座より退出)
お文 副住職が「五の一、末代無知の」を拝読 (下アドレスから動画をご覧になれます)
ご法話 大島 義男 師
永代経を勤め、三部経を読誦するということは、先立たれた方々を念じ供養すると同時に、これから後に続く衆生(子孫)をも供養する(導く)という意味があるのです。南無阿弥陀仏の教えは、私たちが前を訪い後を導く、ということを縁として永代に伝わります。先ほど住職がご本尊に礼拝致しておりましたが、それは先立つ諸仏が私どもに礼拝してくださっている姿でもあるのです。娑婆の縁が尽きる日まで、もう少し苦労して、人としての一生涯を尽くしてほしいと、諸仏が私どもにお念佛を託してくださっている姿なのです。何歳になろうとも、人生を尽くしてゆく、その南無阿弥陀仏の使命をこの法要で確かめ、またつぎの世代にも伝えてまいりましょう。(住職聴記)
最後に一同「恩徳讃」斉唱で散会 (午後一時の待受法話から約二時間の法要でした)
平成二十八年四月下旬 連日、ご門徒への永代経ご案内を準備中の総代さんと坊守
(撮影は住職)
五月二十二日 午後 本堂の幕張りと内陣の荘厳(お飾り)
お仏花を準備する住職(手伝い)と坊守 (師匠)
内陣お荘厳奮闘中(豊岡さん親子、松浦さん)
左、先ず水引(みずひき:萌黄地に波間の鶴)を前卓(まえじょく)に掛けます。
右、その上に打敷き(うちしき:金地唐織華紋)を重ねます。
お供物を飾る供筒(くげ)を作ります。 余間に畳を敷きます。
きれいに準備が整いました。永代経は、中尊前も三具足の荘厳です。
浄土清浄な活け込みに、と心がけました(坊守談)
帳場の総代さん お台所活動中
婦人部の方々の朝からのお斎作りも完成間近です。
豆ご飯、しのだ巻(新ジャガ、絹さや添え),胡麻豆腐、ほうれん草胡麻和え、紅白なます、漬物、季節の果物の精進弁当と昆布、椎茸だしのお揚げ、ネギ、豆腐の味噌汁完成。
皆さま本当にありがとうございました。